2013年2月25日月曜日

四本杭の伝説

深山奥山だより 2月25日マイナス13度 昔荘川村野々俣と郡上郡高鷲村鷲見との間は、鷲見ヶ上野と言ってどこが境かわからないくらいに広々とした高原でしばしば境界争いが繰り返された。この村境を決めるのに、一番鶏が鳴いた時に、それぞれの村の真ん中から歩き始めて、出会ったところを境にすると定めた。鷲見村には知恵の優れた人がいて、節をくり抜いた竹に鶏をとまらせ、まだ夜中のうちに、熱い湯を注ぎ込んだ。足うらの温かくなった鶏は夜明けと間違えて〓トテッコッコー〓と鳴いた。村の人はそれっとばかりに鷲見ヶ上野を野々俣に向かって急いだ。一方野々俣の人達は、いつもの通り一番鶏の声を聞いてから、出発した。峠を登りつめた頃は、もう鷲見村の人は近くまで来ていたので驚いたが、約束通り出会い場所に、四本の杭を打ち込んだ。それ以後の村境になったということである。のどかな伝説に感心する〓

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